1990年京都府生まれ、東京都在住。
人と鏡の関係性の歴史を探究する作品を、多角的なリサーチに基づいて制作するアーティストである。
「自身の内面は自身のみが知り、自身の外見は他者にしか見えない。鏡像や写真は外見の再現 (re-presentation) の像であり、それ自体ではない」という井村は、内面、外見を双方向から知る存在がないことに触発され、自身の痕跡を残した鏡を他者に見せることをテーマに制作を行う。
光学機器や映らない鏡、魔鏡、黒曜石、回転液体鏡など、素材や技法を横断しながら、ルッキズムから産業史、現代科学から神話や宗教祭祀などの考古学的観点まで複合的に遡り、人と鏡の関係性の変遷を追っている。
井村一登は日本、中国で展覧会を開催。京都市立芸術大学総合芸術学科卒業、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。