1985年群馬県生まれ。群馬県および神奈川県在住。
薄く重ねられた油彩絵具で、物語性のある少年や少女のポートレートを描いている。作品には漫画やアニメ、イラストだけでなく、音楽や映画などさまざまなカルチャーからの影響が見て取れる。
描かれる思春期の少年や少女はどこか寂しげな表情が多い。「熱狂の渦にいるのに1人だけ感じる孤独」を表現したいと堀越は言う。当初は自身の変身願望を反映させたポートレートが多かったが、近年はより堀越自身の物語が作品の背景に投影され、人物はより匿名的になっている。背景と人物とが、互いに引っ張り合いながら引き寄せあっているといえる。それはまるで堀越が時間を遡る内省的な旅に出ることで、次の存在への一歩を踏み出す力を手に入れたかのようだ。
堀越達人は、日本、韓国、台湾、香港、フランス、中国などで展覧会を開催。多摩美術大学造形表現学部卒業、多摩美術大学大学院美術研究科油画研究領域修了。